2017 Asia Road Racing Championship

  • ■ 2017年 アジアロードレース選手権 第6戦 タイ大会
  • ■ スーパースポーツ 600cc / アジア・プロダクション 250cc
  • ■ 開催日:2017年12月3日(日)
  • ■ サーキット名:チャーン・インターナショナル・サーキット(4.554 km)

Azlan、悲願のタイトル獲得!!!

#33 H A Yudhistira  #25 Azlan Shah Kamaruzaman

 長かったシーズンもいよいよ最終戦を決戦の地、チャーン・インターナショナル・サーキットで迎えた。5戦、10レースを終えてポイントリーダーは138点を獲得している昨年のチャンピオンZaidi(Honda)。これを134点の伊藤(Yamaha)、羽田(Honda)、128点のAzlan Shah Kamaruzamanが追う展開で近年稀に見る混戦になっている。
 ここチャーン・インターナショナル・サーキットはアジアロードレース選手権唯一2大会開催されるサーキットでもあるが、地元から参戦するレギュラーライダー以外のワイルドカードライダーも速く、タイトル争いに与える影響が注目される。Kawasaki Thailand Racing Teamからも、タイランド選手権で優勝しているThitipong Warokornがワイルドカードで参戦する。
 また、今大会は最終戦ということもあり、4日開催で、初日がフリー走行2回、2日目が3回目のフリーと予選、そしてレース1が3日目、レース2が最終日の日程になっている。

レポート

 大会2日目、12月1日に行われた予選は、天候は晴れ、気温30℃、やや風が強い中で行われた。トップタイムをマークしたのは、フリーから終始好調のワイルドカードライダーで昨年のAP250チャンピオン、Wongthananon(Yamaha)。その他のタイ勢も好調で、Polamai(Yamaha)、Warokorn、Kraisart(Yamaha)、Wilairot(Honda)らが上位に名を連ねる。40分の予選結果は、1'38.770を叩き出したWongthananonがポールポジションを獲得、以下、Polamai、West(Yamaha)、Kamaruzaman、Warokornと続き、Yudhistiraはトップから約1.5秒差の12番手となった。
 ご覧の通り、6番手までにタイトル争いをしているライダーの名前はKamaruzamanだけで、レースだけでなく、タイトル争いも注目される大会になった。

 大会3日目、前日よりも雲が多く、薄曇の空模様ではあったが、気温は30℃。前日同様風が強いこともあり、路面温度はそれほど上がらず、SS600のレース1がスタートする15時の時点では38℃と、比較的低めのコンディションで、18周の戦いの火蓋が切って落とされた。
 絶妙のスタートを見せたのは2列目4番グリッドのKamaruzaman。以下、Wongthananon、Polamai、Warokorn、Westが続く。序盤の段階でこの5台が順位を入れ替えながら徐々に後続を引き離しトップグループを形成していく。セカンドグループは、伊藤、Kraisart、芳賀(Yamaha)、羽田、Yudhistira、Zaidiと、タイトル争いをしている3人が含まれており、展開次第ではKamaruzamanが一気にランキング首位になる可能性も見えてきた。
 レース中盤、10周を過ぎる頃になると、セカンドグループから地元のKraisartが徐々に抜け出し、トップグループに追いついてくる。その後ろ、ランキング2位につけている伊藤も後を追うが14周目に転倒を喫し、レースだけでなくタイトル争いからも脱落する。
 トップグループではWongthananonが首位を奪回、若干ではあるが後続との差を広げ、その背後ではWest、Kamaruzaman、Polamai、Warokorn、Kraisartが激しいドッグファイトを展開していく。同様にセカンドグループでもZaidi、Yudhistira、羽田、Wilairotがトップグループに劣らないバトルを展開しており、タイトル争いの行方を複雑にしていた。
 残り3周になってバトルはさらにヒートアップ。Westが一時首位を奪取するが、地元のWongthananonも譲らない。最終ラップでWestをパスし初優勝、2位にWest、3位にWarokorn、4位にPolamaiと、West以外はタイ人ライダーが入賞、Kamaruzamanは5位で11点を獲得、ランキングトップのZaidiが10位に沈んだためその差を5点とし、レース2に望みをつないだ。
 セカンドグループは、Yudhisitiraが制し、タイトルを争う羽田、Zaidiの前でフィニッシュし、僚友の援護を果たした。

 12月3日、泣いても笑っても2017年最後のレース、第6戦第2レースが晴天の下行われた。
気温、路面温度共にほぼ前日と同様のコンディション。前日と異なるのはポイントスタンディングのみ。
 ホールショットはWongthananon。Kamaruzamanも好スタートを決め、2番手で1コーナーを立ち上がる。当然のように地元のタイ勢がその後に続き、以下Polamai、Warokorn、Kraisart。
 Polamaiは強力な地元の声援を受けて2番手に浮上、序盤はWongthananon、Polamai、Kamaruzaman、Warokorn、West、Kraisartがトップグループを形成する。この頃ポイントリーダーのZaidiはセカンドグループで伊藤を先頭に羽田、Yudhistiraらとバトルを展開していた。
 中盤に差し掛かると、Wongthananonが徐々に集団から抜け出し独走態勢に入っていく。PolamaiとKamaruzamanとの差も一時少し広まったが、すぐに追いつき、表彰台争いが始まる。そこにWest、Warokornが絡み、バトルが白熱していく。Zaidi、羽田のポジションが見えないKamaruzamanは自力でチャンピオンへの道を切り開くしかない。そのためにはひとつでも前のポジションでチェッカーを受けることが最低限の任務だった。一方、セカンドグループは僚友を援護するかのようにYudhistiraが羽田、Zaidiとバトルを展開していた。
 最終ラップを4番手でコントロールラインを通過したKamaruzamanはPolamaiをぴたりとマークしたまま第2セクターをクリア、第3セクターでPolamaiをかわして3位でチェッカーを受け、16点を獲得、チャンピオンシップポイントを155点とした。Zaidiが6位以下でチェッカーを受ければチャンピオンだ。Kamaruzamanに続いたのはPolamai、そしてWarokorn。次に最終コーナーから姿を見せたのはKraisart!彼がコントロールラインを通過した瞬間、Manual-Tech Kawasaki KYTとKamaruzamanにとって悲願のタイトル獲得となった。
 第3戦鈴鹿、第5戦インドでの怪我を乗り越え、逆転でのタイトル獲得は、Kamaruzamanにとって2013年以来、Manual-Techにとって2015年のGupita KresnaによるUB150以来、そしてカワサキにとって2011年の藤原克昭以来、実に6年ぶりの栄冠となった。

  • #25 Azlan Shah Kamaruzaman
  • #25 Azlan Shah Kamaruzaman
  • #33 H A Yudhistira

リザルト

Race 1

Pos. No. Rider Machine
1 22 Apiwat Wongthananon Yamaha
2 13 Anthony West Yamaha
3 100 Thitipong Warokorn Kawasaki
4 65 Chalermpol Polamai Yamaha
5 25 Azlan Shah Kamaruzaman Kawasaki
6 24 Decha Kraisart Yamaha
7 33 Ahmad Yudhistira Kawasaki
8 59 Ratthapong Wilairot Honda
9 23 羽田 太河 Honda
10 21 Md Zaqhwan Zaidi Honda
11 41 芳賀 紀行 Yamaha
12 64 Keminth Kubo Yamaha
13 17 山田 誓己 Honda
14 104 山口 辰也 Honda
15 16 Irfan Ardiansyah Honda
16 123 Passawit Thitivararak Honda
17 14 Broc Pearson Honda
18 69 Shankar Sarath Kumar Honda
19 46 Ratchada Nakcharoensri Yamaha

Race 2

Pos. No. Rider Machine
1 22 Apiwat Wongthananon Yamaha
2 13 Anthony West Yamaha
3 25 Azlan Shah Kamaruzaman Kawasaki
4 65 Chalermpol Polamai Yamaha
5 100 Thitipong Warokorn Kawasaki
6 24 Decha Kraisart Yamaha
7 21 Md Zaqhwan Zaidi Honda
8 23 羽田 太河 Honda
9 76 伊藤 勇樹 Yamaha
10 33 Ahmad Yudhistira Kawasaki
11 59 Ratthapong Wilairot Honda
12 41 芳賀 紀行 Yamaha
13 634 名越 哲平 Honda
14 17 山田 誓己 Honda
15 104 山口 辰也 Honda
16 64 Keminth Kubo Yamaha
17 14 Broc Pearson Honda
18 69 Shankar Sarath Kumar Honda
19 123 Passawit Thitivararak Honda
20 16 Irfan Ardiansyah Honda

2017年 アジアロードレース選手権 ポイントランキング

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