2018 Superbike World Championship

  • ■ 2018年 スーパーバイク世界選手権 第6戦 イギリス大会
  • ■ 開催日:2018年5月27日(日)
  • ■ サーキット名:ドニントン・パーク(4.023 km)

レイが2位&3位と両レースで表彰台に立ち、総合首位をキープ。
サイクスはレース1で3位表彰台を獲得。また、最多ポールポジション記録を更新する快挙を達成!

#1 ジョナサン・レイ #66 トム・サイクス

 Kawasaki Racing Teamのジョナサン・レイとトム・サイクスにとって、今大会は年に一度のホーム大会。大勢のファンの前で地元Vに向けて全力を尽くすレースとなった。その結果、レイは両レース、サイクスはレース1で表彰台に立ち、地元ファンの期待に応えた。

レポート

 Kawasaki Racing Team にとっては、2013年から2017年まで続いたイギリス大会連続優勝記録は途絶えたが、ストップ&ゴーレイアウトのドニントンパークで、Ninja ZX-10RRを駆る両選手はエンジン回転数規制の新レギュレーションを受けながらも、素晴らしい走りを見せた。

 5戦10レースを終えて5勝。4連覇に向けて着実に戦ってきたレイには今大会、スーパーバイク世界選手権の史上最多優勝記録更新に期待が寄せられていた。前戦イタリア・イモラ大会のダブルウインで通算59勝を達成し、カール・フォガティの持つ史上最多優勝記録に並んでいたレイ。60勝目を目指し、予選2番手から2レースともに優勝争いに加わったが、レース1では2位、レース2では3位と記録樹立は次戦以降に持ち越した。

 今大会は、天候に恵まれたこともあり、予選、決勝とハイレベルな戦いとなった。ストップ&ゴーのレイアウトが特徴のドニントンパークでは、エンジンパワーが大きな影響を及ぼす。その中で、エンジン回転数の規制を受け昨年までと比べて格段に苦しい戦いを強いられているKawasaki勢だったが、ディフェンディングチャンピオンのレイは、コーナー手前のハードブレーキング、立ち上がりでの加速、そして車体バランスの良さがもたらす高速コーナーでのアドバンテージを活かす走りで、トップ争いを繰り広げた。

 しかし、今大会はファン・デル・マーク(ヤマハ)がレイをしのぐ走りを見せたことで、わずかに及ばなかった。レース1では、後半のファン・デル・マークが見せたスパート についていくも、最後までかわすことができず2位。その雪辱に挑んだレース2では、リバースグリッドの8番手グリッドから猛追撃。レース中、何度もトップに立ったが、ハードブレーキングの連続で腕上がりの症状が出てしまい、終盤はペースを落として3位でチェッカーを受けた。

 優勝はできなかったが、レイは両レースで表彰台に立ち、総合2位のデービス(ドゥカティ)に64点差をつけた。「今大会で50点以上の差をつけることが目標」と語っていたレイだが、今年の新レギュレーションにより厳しい戦いを強いられることが予測されたサーキットで、その目標を見事に達成。4年連続チャンピオン獲得という快挙に向けて、また一歩前進した。

 チームメイトのトム・サイクスは、2012年から2017年までの6年間で12レース中9勝をあげ、更に表彰台を踏まないレースはないという、ドニントンパークにおいて無類の強さを誇ってきた。予選では4年連続のポールポジションで通算獲得数を「44」とし、トロイ・コーサーを抜いて最多ポールポジション記録を更新する快挙を達成した。そしてレース1は、チームメイトのレイとポジションを入れ替えながら12周目までランデブー走行。後半はファン・デル・マークの先行を許したが、レイに続き3位フィニッシュしホーム大会で13レース連続表彰台記録をキープ。レース2ではホーム大会10勝目を目指したが、1大会の使用タイヤ本数が制限されている中で使いたいタイヤが残っておらず、別のタイヤで挑んだために苦戦。6位に終わった。ホーム大会で7年目にして表彰台を逃したサイクス。残念な結果だったが、原因がはっきりしているだけに次戦以降の巻き返しに期待された。

 その他のKawasaki勢は、トプラク・ラズガットリオグル(Kawasaki Puccetti Racing)がレース2で10番手グリッドから素晴らしい追い上げを見せ、初表彰台獲得となる2位でフィニッシュした。また、レオン・ハスラム(Kawasaki Puccetti Racing)がレース1で9位、レアンドロ・メルカード(Orelac Racing VerdNatura)が13位&12位、ルーク・モッシー(Team Pedrcini Racing)がレース2で14位と、それぞれポイントを獲得した。

 併催のスーパースポーツ世界選手権は、シェリダン・モライス(Kawasaki Puccetti Racing)が9位、アンソニー・ウエスト(EAB antwest racing)は11位で、それぞれポイントを獲得した。また、ベストグリッドの予選5番手から決勝に挑んだ大久保光(Kawasaki Puccetti Racing)は、7番手を走行していた5周目の7コーナーで転倒、リタイヤに終わった。

  • #1 ジョナサン・レイ #66 トム・サイクス
  • #1 ジョナサン・レイ
  • #1 ジョナサン・レイ #66 トム・サイクス

ジョナサン・レイのコメント:レース1(2位)

 「Ninja ZX-10RRの状態はとても良く、レース序盤のフィーリングは本当に素晴らしかった。しかし、後半はタイヤのグリップレベルが落ちて厳しい走りを強いられた。バイクを素早く立てるようにしなければならなかったし、レース終盤はバイクの動きが激しくライディングも大変だった。特にコース前半のダウンヒルセクションでマイケル(ファン・デル・マーク)には負けていた。後半のブレーキングが必要になるセクションでは、コンスタントに走れることができた。ただ、マイケルはいいライディングをしていたし、彼のバイクはよく動いていた。今日は勝てなかったが、明日のレースに向けて色々情報を集められたと思う。ベストは尽くしたが、明日に向けてもう一度パッケージを見直したい。」

ジョナサン・レイのコメント:レース2(3位)

 「序盤から激しい戦いとなり、特にトップグループの後ろはものすごくアグレッシブな走りをしていたので難しいレースだった。その後、展開が落ち着いてからはスムーズに走れるようになった。何度もトップに立ったが、マイケルに抜かれてからは、徐々にリードを広げられ、その差を縮めようと思ってタイヤと体力を消耗させてしまった。終盤はハードブレーキングの連続で腕上がりの状態になり、マイケルをプッシュすることをあきらめた。後ろにトプラクが来ていることをサインボードで知ったが、すでに、腕上がりの状態でどうすることもできなかった。結果は3位だが、チャンピオンシップポイントで50点以上の差をつけることが目標だったので、全体的にはポジティブな大会だった」

  • #1 ジョナサン・レイ

トム・サイクスのコメント:レース1(3位)

 「通算ポールポジション記録を更新できてとてもうれしい。スーパーポールは単純明確にだれが速いかということを競う戦いなので、とても満足している。そして決勝でもリードしたかった。前半はとてもいいベースで走れていたのだが、中盤以降はリヤタイヤのスピニング(空転)に苦しんだ。それをなんとかしようと頑張ったし、ベストを尽くした。しかし、マイケルは信じられないようなグリップで抜いていった。それを見たときに明日に向けて何かしなければならないと感じた。それでも表彰台に立てたのでうれしい。明日はバイクを改善して、よりいいレースをしたい」

トム・サイクスのコメント:レース2(6位)

 「今日はタイヤの選択肢がなく、リヤにスタンダードタイヤを使ったのだが、最後までトラクション不足に苦しんだ。本当に残念なレースだった。もっと速いペースで戦えるはずだったのだが、ラップタイムはあまり良くなく、サバドーリ(アプリリア)とバトルすることになった。今日は風が強く、コース前半にあるダウンヒル高速コーナーのヘイルウッドで苦しんだ。ドニントンパークを速く走るためにはどうすればいいのか良くわかっているが、高速セクションでアクセルを思ったように開けることができなかった。今大会は期待したような結果を得られなかったが、今後自分たちにとって有利なサーキットがまだあるので楽しみにしている」

  • #66 トム・サイクス

リザルト

Race 1

Pos. No. Rider Machine
1 60 マイケル・ファン・デル・マーク Yamaha
2 1 ジョナサン・レイ Kawasaki
3 66 トム・サイクス Kawasaki
4 22 アレックス・ローズ Yamaha
5 32 ロレンツォ・サバドーリ Aprilia
6 50 ユージン・ラバティ Aprilia
7 76 ロリス・バズ BMW
8 7 チャズ・デービス Ducati
9 91 レオン・ハスラム Kawasaki
10 2 レオン・キャミア Honda
11 81 ジョルディ・トーレス MV Agusta
12 21 マイケル・ルーベン・リナルディ Ducati
13 36 レアンドロ・メルカード Kawasaki
14 28 ブラッドリー・レイ Suzuki
15 99 P・J・ジェイコブセン Honda
16 45 ジェイク・ガニエ Honda
17 41 ルーク・モッシー Kawasaki
18 37 オンドレイ・イェジェク Yamaha
19 40 ロマン・ラモス Kawasaki
20 94 ニッコロ・カネパ Yamaha

Race 2

Pos. No. Rider Machine
1 60 マイケル・ファン・デル・マーク Yamaha
2 54 トプラク・ラズガットリオグル Kawasaki
3 1 ジョナサン・レイ Kawasaki
4 22 アレックス・ローズ Yamaha
5 7 チャズ・デービス Ducati
6 66 トム・サイクス Kawasaki
7 32 ロレンツォ・サバドーリ Aprilia
8 2 レオン・キャミア Honda
9 81 ジョルディ・トーレス MV Agusta
10 76 ロリス・バズ BMW
11 33 マルコ・メランドリ Ducati
12 36 レアンドロ・メルカード Kawasaki
13 45 ジェイク・ガニエ Honda
14 41 ルーク・モッシー Kawasaki
15 28 ブラッドリー・レイ Suzuki
16 99 P・J・ジェイコブセン Honda
17 37 オンドレイ・イェジェク Yamaha
18 94 ニッコロ・カネパ Yamaha
19 44 ジーノ・レイ Suzuki

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