2016 Superbike World Championship

  • ■ 2016年 スーパーバイク世界選手権 第6戦 マレーシア大会
  • ■ 開催日:2016年5月15日(日)
  • ■ サーキット名:セパン・インターナショナル・サーキット(5.543 km)

サイクスがPPからの圧倒的な速さでレース1を制し、Kawasaki Racing Teamが1-2フィニッシュ!レイはレース2でも表彰台に立ち、総合首位をキープ。

#1 ジョナサン・レイ #66 トム・サイクス

 第6戦マレーシア大会が、5月13日から15日までの3日間、クアラルンプール郊外に位置するセパン・インターナショナル・サーキットで開催された。セパンでスーパーバイク世界選手権(WSB)が開催されるのは今年で3回目。
 昨年の大会は、レイが予選7番手から1位、2位と好走を見せた。サイクスは、初開催となった一昨年の大会で予選2番手から第2レースで2位。昨年はポールポジションを獲得するも、決勝では表彰台に立てない悔しいレースだった。5戦を終えて総合首位のレイにとっては、2年連続マレーシア大会の優勝を目指す戦い。チームメートで総合3位につけるサイクスは、セパン初優勝を目指す戦いとなった。

レポート

 開幕前日には、Kawasaki Racing Teamとレイが、2017年から2018年の2年間の契約継続を発表した。これにより、今季のタイトル獲得に集中することになったレイは、ドライコンディションで行われた第1レースで2位、ウエットコンディションになった第2レースでも3位に入賞し、両レースで表彰台に立った。

 今大会も、フリー走行、そして予選と、決勝を想定したロングランに集中した。3番手グリッドを獲得したレイは、第1レースでは好スタートを決め、ポールポジション獲得のサイクスを追った。しかし、サイクスのペースは速く、フロントタイヤのパフォーマンスをキープしたいレイは、総合2位で3番手を走るデービス(ドゥカティ)との差をキープしながら2位でフィニッシュした。最高気温32℃という暑さの中での戦い。タイヤに厳しいレースとなり、チャンピオンシップを視野に入れたレイは、着実に走りきり2位でチェッカーを受けた。

 前日のドライコンディションから一転、ウエットコンディションとなった日曜日の第2レースでも、落ち着いた走りを見せた。レース前半、トップに立ったヘイデン(ホンダ)を視野に入れながら2番手を走行。中盤には、追い上げてきたジュリアーノ(ドゥカティ)とデービスに交わされて4番手にポジションを落とすも、ラスト3周でデービスを抜き返して3番手に浮上。トップのヘイデン、2番手のジュリアーノには届かずも、デービスとの差をキープして3位でチェッカーを受けた。

 これでレイは、開幕から6戦12レースを終えて、5勝を含む12戦連続表彰台に立った。今大会3位、4位のデービスとの差を35点から42点へと広げ、2年連続タイトル獲得に向けて、また一歩前進した。

 マレーシア大会で2年連続、今季4回目のポールポジションを獲得したサイクスも、今大会は素晴らしい走りを見せた。ドライコンディションで行われた第1レースでは、2位のレイに5.6秒差をつける圧倒的なスピードで今季2勝目を達成した。予選では、ただひとり2分2秒台に入れてサーキット・ベストタイムを塗り替え、決勝では昨年サイクス自身がマークしたレコードタイムを更新するスピードを見せつけた。

 しかし、今季初の完全優勝を狙った第2レースは、ウエットコンディションとなり、序盤はトップグループにつけるもジリジリと後退し、最終的に8位に終わった。雨量の多いコンディションを想定し、それに合ったセッティングを施したサイクスだったが、予想していたよりも路面の水はけがよく、ライン上が乾き始めてしまった。その乾いていく路面に手こずってしまい、悔しい結果に終わった。しかし、総合3位をしっかりとキープ。今大会、シーズン2勝目を挙げたことでモチベーションは上がり、レイと共にホームレースとなる次戦イギリス・ドニントン大会に闘志をかき立てていた。

 併催のスーパースポーツ世界選手権(WSS)の決勝は、激しい雨のためにスタート進行が2度中断となり、スーパーバイク世界選手権の第2レース終了後に時間を変更して行われた。予定より約3時間遅れで開始された決勝では、ホームレースに闘志を燃やすマレーシア出身のカワサキライダー、ズルファミ・カイルディン(Orelac Racing VerdNatura)が、今季ベストの5番手グリッドからトップに浮上。終盤、バドビーニ(ホンダ)に交わされて2位にポジションを落とすも、WSS初表彰台を獲得して地元ファンから大きな声援が送られていた。

 今季3回目のポールポジションから決勝に挑んだ総合首位のケナン・ソフォーグル(Kawasaki Puccetti Racing)は、トップグループに加わるも中盤以降ペースが上がらず6位でフィニッシュ。チームメートで総合2位のランディ・クルメンナッハ(Kawasaki Puccetti Racing)も、予選2番手から8位でフィニッシュ。ともに表彰台を逃すも、厳しい戦いの中でしっかりとフィニッシュし、ソフォーグルは総合首位を、クルメンナッハは総合2位をしっかりとキープした。

  • #1 ジョナサン・レイ
  •  #66 トム・サイクス
  • #1 ジョナサン・レイ #66 トム・サイクス

ジョナサン・レイのコメント:レース1(2位)

 「序盤は、少し守りの走りになってしまったようだ。いつかはその差が縮まるだろうと思っていたが、開く一方だった。もう少しアグレッシブな走りをすれば良かった。パルクフェルメでみんなのフロントタイヤを見たら、リアよりも厳しい状態だった。今日はチャンピオンシップのリードを広げるという目標を達成できたのでうれしい。頭の中でレースをイメージし、イメージ通りの戦略をこなすことが出来た。明日はフロントタイヤにそれほど負荷がかからないようにバランスに変えて、フロントタイヤの力をもう少し引き出してみてもいいかもしれない」

ジョナサン・レイのコメント:レース2(3位)

 「すべてのセッション、そして第1レースがドライコンディションだったのに、第2レースの2時間前にモンスーンがきてしまい、とても難しくなってしまった。しかし、コンディションの変化にすぐに対応してくれたチームを誇りに思う。とてもいいマシンになっていたし、走り出してみると、かなりフィードバックがあった。ウエットでの戦略は、とにかくリズムをつかむこと。そのためにはコーナーの進入の接地感が重要になる。なぜなら、そこが一番苦戦するところだし、そういったことを確認している間に、ニッキーにかなり離されてしまった。リズムをつかめてからは全力で追いかけたし、自分のパフォーマンスに満足している。限界の走りだった。もし、またレースをしたら、ニッキーと逃げ切ることができるかも知れないが、今日は3位がやっとだった。第2レースも、今大会の目標を達成することができた。それはチャンピオンシップリードを広げること。とてもうれしい」

  • #1 ジョナサン・レイ

トム・サイクスのコメント:レース1(1位)

 「レースはとても面白かったし、余裕を持って走ることが出来た。メカニック全員の仕事にとても感謝している。彼らは時間外も頑張ってくれた。12か月以上にわたり苦戦しているところがあったけれど、今回、その部分が少しだけど良くなった。レースディスタンスを通じて、安定して走ることが出来た。しかし、ほかのライダーたちも速いので、明日に向けていくつか改善すべきところがある。今日は少しギャップを作ることができたけれど、みんな前進してくるに違いないし、僕たちも前進しなければならない」

トム・サイクスのコメント:レース2(8位)

 「レースウィークを通じて力強い走りをしてきただけに、今日のレースは非常に残念だった。今日はドライコンディションの状態から、少しセッティングを変えた。それはウエットのレースだったアッセンの経験を生かしたかったからだ。でも、路面から水が引くのがかなり速くて、残念ながら想定したようなコンディションにはならなかったし、十分なトラクションを得ることができなかった。もし、もっとうまく調整することが出来ていたら、もっと速く走れていたかもしれない。昨日の優勝の勢いを生かすことができなくて残念だったが、レースではこういうこともある」

  • #66 トム・サイクス

リザルト

Race 1

Pos. No. Rider Machine
1 66 トム・サイクス Kawasaki
2 1 ジョナサン・レイ Kawasaki
3 7 チャズ・デービス Ducati
4 81 ジョルディ・トーレス BMW
5 22 アレックス・ローズ Yamaha
6 34 ダビデ・ジュリアーノ Ducati
7 60 マイケル・ファン・デル・マーク Honda
8 69 ニッキー・ヘイデン Honda
9 13 アンソニー・ウエスト Kawasaki
10 2 レオン・キャミア MV Agusta
11 25 ジョシュア・ブルックス BMW
12 17 カレル・アブラハム BMW
13 99 ルカ・スカッサ Ducati
14 12 シャビ・フォレス Ducati
15 16 ジョシュ・フック Kawasaki
16 9 ドミニク・シュミッター Kawasaki
17 11 サイード・アル・スライティ Kawasaki
18 4 ジャンルカ・ビジエロ Kawasaki
19 10 イムレ・トート Yamaha

Race 2

Pos. No. Rider Machine
1 69 ニッキー・ヘイデン Honda
2 34 ダビデ・ジュリアーノ Ducati
3 1 ジョナサン・レイ Kawasaki
4 7 チャズ・デービス Ducati
5 13 アンソニー・ウエスト Kawasaki
6 60 マイケル・ファン・デル・マーク Honda
7 15 アレックス・デ・アンジェリス Aprilia
8 66 トム・サイクス Kawasaki
9 2 レオン・キャミア MV Agusta
10 21 マルクス・ライターベルガー BMW
11 12 シャビ・フォレス Ducati
12 25 ジョシュア・ブルックス BMW
13 81 ジョルディ・トーレス BMW
14 32 ロレンツォ・サバドーリ Aprilia
15 16 ジョシュ・フック Kawasaki
16 4 ジャンルカ・ビジエロ Kawasaki
17 99 ルカ・スカッサ Ducati
18 119 パウエル・スコペック Yamaha
19 9 ドミニク・シュミッター Kawasaki
20 11 サイード・アル・スライティ Kawasaki

2016年 スーパーバイク世界選手権 ポイントランキング

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