レースレポート

全日本モトクロス選手権第1戦 近畿大会/名阪スポーツランド 2010年4月4日

連破へ好発進!! IA2勝谷武史が開幕パーフェクトV
IA1新井宏彰は第2ヒートで3位表彰台を獲得、田中教世は総合4位


#1 勝谷 武史

 

 2010 MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第1戦近畿大会は、奈良県山辺郡山添村の名阪スポーツランドで開催された。昨年の九州から再び近畿へと戻った開幕戦。会場の名阪スポーツランドは、山砂主体のサンド路面と変化に富んだトリッキーなレイアウトが特徴。大会ごとに小変更が施されてきたコースは、開幕戦に合わせて北側の底部からの戻りと東側のストレートに配されるフープス、コンビネーションジャンプが手直しされ、より高い難易度でライダーたちを迎えた。関西地区や中部圏を中心に毎回大勢の観客が訪れる同会場。開幕戦とあってファンの関心も高く、公式発表では、ここ数年で最も多い14,575人の入場者を記録した。天候は土日とも晴れ。土曜日は冷たい風が吹き肌寒く感じたが、日曜日は穏やかな春の日差しが降り注ぎ、絶好のレース観戦日和となった。

 今シーズンのカワサキレーシングチームは、IA1クラス2年目でランキングを4-3位と上げてきた2007年のIA2クラスチャンピオン新井宏彰と、自ら立ち上げたグリーンクラブTEAM TAKASEを率いるベテラン田中教世もチームのメンバーとしてワークスマシンKX450F-SRでIA1クラスに参戦。また一昨年、昨年と2年連続通算3度目のIA2クラスタイトルを獲得した勝谷武史が加入し、ワークスマシンKX250F-SRでIA2クラスに参戦する。IA1クラス参戦の釘村 忠は、怪我のため今レースを欠場した。
 

IA1 レポート

#331 新井 宏彰

#6 田中 教世

IA1予選
 今シーズンからタイムスケジュールが大幅に変更され日曜日1日で行われることになったIA1クラス。日曜日の午前中に行われたグリッド決めの予選を新井は4番手、田中は6番手で通過しまずは順当へと決勝に駒を進める。

IA1決勝第1ヒート
 ホールショットこそ奪われたものの、まずまずのスタートを決めた新井は1周目4番手、スタートでやや出遅れた田中は11番手で1周目のコントロールラインを通過。2周目、先行していた小島庸平(スズキ)の転倒で3番手にポジションを上げた新井だったが、上位2台を追う展開でレース中盤を迎えた新井は、ペースを上げようとした矢先、3コーナーでバランスを崩し転倒。再スタートに手間取った新井は大きくポジションを落としてしまう。一方田中は、2周目に7番手を走行していた福留善秀(ホンダ)をパスしようとした際に、強引にラインを塞がれ転倒。すぐに再スタートした田中は、後半激しい追い上げを繰り広げ先行するライダーを次々とパス。田中は終盤4番手を走行していた福留を再び捉えるが、あと一歩で逆転はならず5位でフィニッシュ。中盤の転倒で大きく順位を落とした新井は、最後まで粘り強い走りを見せ、9位でチェッカーを受けた。

IA1決勝第2ヒート
  ホールショットを奪った成田 亮(ヤマハ)。熱田孝高(スズキ)、平田 優(ホンダ)がこれに続き、ややスタートで出遅れた田中は8番手、新井は10番手で1周目のコントロールラインを通過。2周目、田中は2台を抜いて6番手、新井は9番手に浮上。更に追撃を続けた田中と新井は、小島と激しいバトルを繰り広げながら増田一将(ホンダ)、福留らを次々と抜き去り順位を上げる。レース中盤、一旦は小島の先行を許した新井と田中だったが、まず新井が田中、小島を抜いて4番手に浮上。後半、単独3番手を走行していた平田のペースが落ち始めると、ハイペースで追い上げてきた3台が一気に追い付き、次々と平田をパス。3位争いのバトルを抜け出し単独3位にポジションを上げた新井に続き、田中も終盤小島を抜き去り4位に浮上。上位2台とは離れてしまったものの、新井と田中は最後まで攻めの走りを見せ新井がこのヒート3位表彰台を獲得。田中は新井に続く4位でチェッカーを受けた。

IA2 レポート

IA2予選
 予選A組の勝谷は、スタート1コーナーを慎重にクリアし4番手で1周目のコントロールラインを通過。先行するライダーの様子を伺いながら着実にポジションを上げた勝谷は、小島太久摩(ヤマハ)の先行を許したものの2位でフィニッシュ、手堅く3番グリッドを獲得し決勝へと駒を進める。

IA2決勝第1ヒート
 鮮やかなスタートを決めて真っ先に1コーナーに飛び込んだ勝谷は、後続で発生した10台近くが絡むマルチクラッシュを尻目に確実に1コーナーをクリア。1周目3番手で戻ってきた勝谷は、2周目に2番手を走行していた深谷広一(ホンダ)をパスし2番手に浮上。その後、先行する島崎大祐(スズキ)の様子を伺っていた勝谷は、冷静にラインを読み取ると一気に島崎をパスしトップに躍り出る。中盤、ペースを上げて後続を突き放しにかかった勝谷は、後半に入ると徐々にその差を広げ独走態勢を築いていく。周回遅れが出始めても、安定したペースでラップを重ねた勝谷は、2位以下に10秒近い差を付けてレース終盤を迎えると、全く危なげのない展開でこのヒートを制し開幕Vを達成。カワサキ勢では須田 純が6位、三原拓也が7位、K.R.T.の開発ライダー井上眞一が8位でフィニッシュした。

IA2決勝第2ヒート
  抜群のスタートから完璧なホールショットを決めた勝谷は、背後に小島、山本 鯨(スズキ)を従え1周目をトップでクリア。なんとか食らいつこうとする後続を徐々に突き放し確実にリードを広げていく勝谷は、レース中盤にペストタイムをマークすると完全にペースを掴んでレースを支配。後半、周回遅れが出始めると、これを確実に捌いて更に2位との差を広げた勝谷は、チャンピオンに相応しい堂々の走りを最後まで見せつけ独走のチェッカー。今季開幕戦をパーフェクト優勝で飾った勝谷は、3連破に向けて文句の付けようのない最高のスタートを切った。このヒート、カワサキ勢では星野 裕が6位、三原が8位、須田が10位でフィニッシュした。
 

#331 新井 宏彰

新井宏彰のコメント
 「ヒート1は後が離れていたし、前の2台を追うことだけに集中していたのですが、ハイサイドっぽく転んでしまって、その際頭を打ったみたいで、しばらくボーッとなってしまったのです。再スタートにも手間取って、大きく遅れてしまいました。ヒート2はスタートでちょっと出遅れたのですが、最初の数周上手く走ることが出来て、ある程度自分のペースが作れたし、いいラインも見つけられたので一人ずつ抜いて順位を上げることが出来ました。結果なんとか3位表彰台に立つことは出来たのですが、その間に前の2台には離されてしまったので、悔しいですね。ヒート1はもったいないレースをしてしまったし、どんなに悪くても表彰台に立つというのが最低目標なので、次の関東は地元だし、験のいいコースなので、必ずいい結果を残したいと思っています。」


 

#6 田中 教世

田中教世のコメント
 「ヒート1は、散々寄せられたり当てられたりして、結局抜こうとしたときに接触して転倒してしまいました。行ける自信があっただけに悔しいですね。ヒート2は追い上げのレースになったのですが、中盤ちょっとタイムが落ちましたが、後半盛り返して最後まで攻めの走りが出来たし、次に繋がるまずまずの内容だったと思います。課題はスタート。集中して、次のレースはしっかり結果に繋ぎたいと思っています。」


 

#1 勝谷 武史
 

勝谷武史のコメント
 「予選のスタート以外は完璧だったかな。決勝に向けてセッティングを変えたのですが、それが上手く決まって決勝はスタートからいいレースが出来ました。どこでも抜けるっていう展開だったので、周遅れが出ても不安はなかったし、やるべきことをやって来たからプレッシャーも全然なかったです。もちろん最高の開幕スタートが切れて嬉しいけど、チャンピオンは勝って当たり前ですからね。ベストの体制を整えてもらえたことが1番の勝因なので、もちろん次もパーフェクト優勝を狙います。」


 

田澤監督のコメント
 「IA2の勝谷に関しては、文句なくチャンピオンとして相応しいレースを見せてくれたと思います。スタート、レースの組み立て、マシンの仕上げとほぼ100パーセントに近い仕事をしてくれました。IA1に関しては、ヒート2を上手くまとめてくれただけに、新井のヒート1の転倒がもったいなかったですね。田中を含めライダーは開幕に合わせてパーフェクトに仕上げてきたと思う。シーズン前のテストが天候不良でなかなか捗らなかったということもあるのですが、新井が転ぶこと自体珍しいので、マシンのセット不足の感は否めません。第2戦関東は新井が得意とするコースなので、マシンの作り込みをしっかりとして次のレースに臨みたいと思っています。」


 

決勝リザルト



IA1 第1ヒートリザルト

Pos. No. Rider Machine
1 1 成田 亮 Yamaha/YZ450F
2 4 熱田孝高 Suzuki/RM-Z450WS
3 39 平田 優 Honda/CRF450
4 7 福留善秀 Honda/CRF450
5 6 田中教世 Kawasaki/KX450F-SR
6 2 増田一将 Honda/CRF450
7 13 釘村太一 Yamaha/YZ450F
8 44 小島庸平 Suzuki/RM-Z450WS
9 331 新井宏彰 Kawasaki/KX450F-SR
10 9 辻 健二郎 Honda/CRF450
11 25 鈴木友也 Honda/CRF450
12 8 溝口哲也 KTM/KTM450SX-F
13 10 小川裕紀 Kawasaki/KX450F
14 14 芹沢直樹 Honda/CRF450
15 16 増田 篤 Suzuki/RM-Z450
16 318 沼田誠司 Kawasaki/KX450F
17 17 中村泰介 Yamaha/YZ450F
18 34 杉本高規 Suzuki/RMZ450
19 27 池田孝宏 KTM/KTM250SX-F
20 36 今井隆充 Suzuki/RM-Z450


IA1 第2ヒートリザルト

Pos. No. Rider Machine
1 1 成田 亮 Yamaha/YZ450F
2 4 熱田孝高 Suzuki/RM-Z450WS
3 331 新井宏彰 Kawasaki/KX450F-SR
4 6 田中教世 Kawasaki/KX450F-SR
5 44 小島庸平 Suzuki/RM-Z450WS
6 39 平田 優 Honda/CRF450
7 7 福留善秀 Honda/CRF450
8 9 辻 健二郎 Honda/CRF450
9 8 溝口哲也 KTM/KTM450SX-F
10 10 小川裕紀 Kawasaki/KX450F
11 14 芹沢直樹 Honda/CRF450
12 25 鈴木友也 Honda/CRF450
13 16 増田 篤 Suzuki/RM-Z450
14 318 沼田誠司 Kawasaki/KX450F
15 17 中村泰介 Yamaha/YZ450F
16 34 杉本高規 Suzuki/RMZ450
17 27 池田孝宏 KTM/KTM250SX-F
18 28 林 友太 Yamaha/YZ450F
19 35 馬渕崇之 Honda/CRF450

  


IA2 第1ヒートリザルト

Pos. No. Rider Machine
1 1 勝谷武史 Kawasaki/KX250F-SR
2 43 島崎大祐 Suzuki/RM-Z250
3 41 深谷広一 Honda/CRF250
4 53 田中雅己 Yamaha/YZ250F
5 122 稲垣佳樹 Suzuki/RM-Z250
6 615 須田 純 Kawasaki/KX250
7 49 三原拓也 Kawasaki/KX250F
8 42 井上眞一 Kawasaki/KX250F
9 48 伊藤正憲 Yamaha/YZ250F
10 58 杉山和起 Honda/CRF250
11 555 加藤吏一 Kawasaki/KX250F
12 77 押川雅政 Suzuki/RM-Z250
13 935 小島太久摩 Yamaha/YZ250F
14 74 西山 翌 Suzuki/RM-Z250
15 54 黒澤良太 Honda/CRF250
16 56 中島敬則 Yamaha/YZ250F
17 63 冨田健二 Honda/CRF250
18 02 鎌倉大樹 Yamaha/YZ250F
19 72 君山 竜 Kawasaki/KX250F
20 59 富田俊樹 Honda/CRF250


IA2 第2ヒートリザルト

Pos. No. Rider Machine
1 1 勝谷武史 Kawasaki/KX250F-SR
2 935 小島太久摩 Yamaha/YZ250F
3 01 山本 鯨 Suzuki/RM-Z250WS
4 41 深谷広一 Honda/CRF250
5 43 島崎大祐 Suzuki/RM-Z250
6 444 星野 裕 Kawasaki/KX250F
7 53 田中雅己 Yamaha/YZ250F
8 49 三原拓也 Kawasaki/KX250F
9 59 富田俊樹 Honda/CRF250
10 615 須田 純 Kawasaki/KX250
11 52 吉田 勝 Kawasaki/KX250F
12 57 岡野 聖 Suzuki/RM-Z250
13 555 加藤吏一 Kawasaki/KX250F
14 42 井上眞一 Kawasaki/KX250F
15 48 伊藤正憲 Yamaha/YZ250F
16 122 稲垣佳樹 Suzuki/RM-Z250
17 63 冨田健二 Honda/CRF250
18 56 中島敬則 Yamaha/YZ250F
19 166 星野優位 Honda/CRF250
20 72 君山 竜 Kawasaki/KX250F

  


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