2016 All Japan Motocross Championship

  • ■ 2016年 全日本モトクロス選手権 第7戦 近畿大会
  • ■ IA1
  • ■ 開催日:2016年9月11日(日)
  • ■ 会場名:名阪スポーツランド

ベストラップ連発! 田中教世=総合2位(3位/2位)!
新井宏彰=総合4位(4位/6位)!

#8 田中 教世

レポート

●田中教世の第7戦(IA1/3位/2位)

 勝ちたかった…。これほど悔しい気持ちを味わったのは、本当に久しぶりですね。トップを走ったとか、最速ラップ(ヒート1=10周目=1分40秒857/ヒート2=5周目=1分40秒472)を記録したことなんかどうでもいい。それよりも優勝したかった…というのが率直な気持ちです。
 今大会は予選で転倒という入り方をしたので、昨日は心が折れかけました。ブリヂストンジャンプの着地でコケて、手首を捻ったのと肩の打撲。結果は16位だったので、スタート位置は不人気のインから2個目でしたが、すごく寄せられながらも好スタートを切れたのでラッキーでした。
 ヒート1はスタートが決まって、2番手でした。3周目に成田選手を抜いて一瞬トップを走れたんですが、すぐに巻き返されました。10分過ぎには小島選手にも抜かれて、この2人について行くのが精一杯でした。そのまま少しずつ離されながら3位でフィニッシュしたんですが、気持ち的には表彰台がうれしいというより、むしろ不完全燃焼ぎみでした。
 決勝ともなるとコースが荒れてきて、上手く攻めきれないところがありました。特にギャップや岩盤が難しかった。スタートを重視してフロントにはソフト、リアにはサンド用タイヤを履いていたので、岩盤でトラクションさせるのが難しかったんです。どこか1ヶ所というわけではなくて、ほぼ全周どこへ行っても走行ライン上に岩盤がありました。最後の方になると、サンドのギャップで跳ねているのか、岩盤で跳ねているのかわからない状況でした。
 成田選手も小島選手も速かったんですが、ヒート1は自分の走りができなかった。ちょっと身体も硬かったかな。前回の藤沢でも表彰台(3位/3位)でしたが、それで満足せずにもっと上を狙って優勝したいという気持ちが強くありました。
 ヒート2は「行かなあかん」と思って、ホールショットに勝負をかけました。ところがミスってフロントを上げすぎて、1コーナーを回った時には真ん中より後ろでした。それでも1~2コーナー辺りを上手くこなせたからか、1周目は5番手。前にいた星野裕選手、北居選手の攻略に時間がかかって、その間にトップの2人には逃げられました。そこからじわじわと詰めて行ったんですが、小島選手は手が折れているのに結構速かったですね。やっと抜いて2番手に上がれたのは、中盤に差しかかった8周目でした。
 トップの成田選手とは3~4秒差あったんですが、20分過ぎ頃にちょっとペースダウンしたらしく、ぐっと接近したんです。僕が速くなったわけではないので、どこかでミスったんじゃないでしょうか。背中が見えてくるとヨシって気持ちになって、僕もスイッチを入れ直しました。下から上がって来るシングル飛び乗りジャンプの次の左コーナーで、テールトゥノーズになったときに、勢い余って成田選手のスイングアームに接触したんですが、それで彼のスイッチも入れてしまったかもしれません。
 その後も接戦のまま次の周回に入ったんですが、ここらで1回並んで顔出しとこうと思って、ダンロップヒルズ先のジャンプで並んでダイイチヘアピンのアウトを回ったんですが、インベタにいたはずの成田選手がアウトに寄ってきたのでビックリ! 危うくコケそうになりました。あそこで抜くつもりはなかったんですが、少しでもプレッシャーをかけとこうと思ったんです。
 2ヒート続けて負けるわけにはいかないんで、歯を食いしばってプッシュしました。でもそういうバトルで余計な体力を使って、疲れてしまいましたね。最後は数秒離されての2位でしたが、悔しいというのが本音です。
 藤沢、名阪と連続で表彰台をキープしているのは、スタートが決まるようになったことが大きいですね。僕用にローンチコントロールを作ってくれている、チームスタッフのおかげです。スタート時のセッティングは藤沢も名阪も一緒で、コース内のマップはちょっと低中速を出しています。同じサンドコースだと思われるかもしれませんが、スピードが乗る藤沢では高回転で走れますが、名阪はストップ&ゴーが多いコースなので、下のトルクが必要になるんです。
 サスセッティングは事前テストで、特にフロントを見直してもらいました。ここは下りながらギャップを越えて行くところが多々あるので、ストロークの奥の方でもう少し踏ん張る特性にしました。リアも同じように圧側の減衰を強くしたんですが、予選の後に藤沢と同じ仕様に戻しました。やっぱり事前テストの時よりもギャップが増えたので、ちょっと合わなくなってきたんですね。サンド用に減衰力を上げる人もいますが、僕の好みとしてはサスを動かしたい方なので、藤沢のセッティングに戻しました。
 九州や東日本の方では台風の被害が大変だったそうですが、関西ではずっと晴天続きでした。名阪は乾くとパサパサで砂ぼこりが発生するので、雨が降った後がベスコンなんですが、そのタイミングを見るため、雨雲レーダーで毎日チェックしていました。お盆明けの辺りから夕立やゲリラ豪雨が増えたみたいで、名阪の上空が雨雲で覆われたのを確認して、明日は名阪で練習するぞ! というのを繰り返していました。ここのサンドは水はけがいいので、豪雨の翌日にはもうベスコンでした。
 今回は木曜日に大雨が降ったので、土日のコンディションがちょうどいい感じになりました。ただしコースがどんどん荒れていったので、いかにギャップの少ないラインを見つけてスピードを落とさずに維持するか、ということがテーマとなりました。ベテランというか、オッサンの自分が表彰台に立てたのは、そういった経験に基づいたテクニックに長けていたからでしょうか。

  • #8 田中 教世
  • #8 田中 教世

●新井宏彰の第7戦(IA1/4位/6位)

 夏休みを挟んだ藤沢と名阪は、僕にとって不得手なサンドコース2連戦です。どちらかと言うと名阪の方が苦手意識が少なめなんですが、タイトなところが自分のスタイルに近いという程度ですね。
 予選結果は3位でした。スタートでちょっと出遅れたものの、そこから追い上げてトップグループまで届いたところで終わった。予選の時はコースコンディションも荒れていなかったし、事前テストの時と同じくらいのフィーリングで好印象でした。ただし徐々に荒れてくることを見越して、決勝前に少しリアサスのセッティングを変えました。圧側も伸び側も少しダンピングを強めて、ギャップに備えたという感じです。
 ヒート1のスタートは出遅れて、10番手ぐらいでした。今回は金曜日のコース査察がカワサキの担当だったんですが、たとえば一番低いところから上がってくるジャンプを丸めて飛べなくしたり、安全面を重視したコース作りをしてもらいました。そんなわけで、みんなが結構ハイペースで走っていたので、なかなかポジションアップできませんでした。
 終盤になって4位まで上がったんですが、その頃には前が離れていたので、挽回もそこまででした。成田選手、小島選手、教世君(田中)が速かった。トップスリーはほぼスタート出た順ですが、名阪は狭くて抜きどころが少ないし、スタートの良し悪しがリザルトに影響しやすいのです。
 自分的にはライン取りが悪くて、全然乗れてなかったですね。井上さん(眞一)のアドバイスによると、やっぱり上位の3人とはライン取りが違っていて、ヒート2ではそこを修正しようということになりました。たとえば奥の池を回って帰って来てからの連続コーナーで、僕は結構タイトにイン側を走っていたんですが、速い人たちはスピードを落とさないようにアウト側を走っていたんです。ビデオで確認したら確かにその通りで、僕のラインはスピードの乗りが悪かったですね。
 昼休みにはリアショックのセッティングを変更しました。伸び側が速すぎて、コーナーの進入時などでもっと落ち着かせたかったので、ダンピングをさらに強めました。ブレーキングバンプなどが想定よりも大きかったので、当初より少し強めた程度です。
 ヒート2のスタートは、ホールショットぎみでいい感じだったんですが、イン側のライダーに押されて、アウトにふくらんだところに何台も入られて11番手。そこからの追い上げなんですが、コースコンディションが相当荒れていて、思うようにペースを上げることができませんでした。ヒート1とも違うし、事前テストから比べると、もう全くの別物に変わっていましたね。
 乗れていなかったのに加えて、サスセッティングを変更したのが裏目に出た感じで、全然開けられなかった。藤沢で優勝したセッティングをキープしないで、もっと良くなる可能性をさらにポジティブに突き詰めてみたんですが、自分のセッティングミスですね。
 路面は2~3日前に降った雨で締まっていて、砂自体はそうでもなかったけれど、ギャップの荒れ方と露出した岩盤が難しかった。事前テストではあんなに荒れません。全社で合同テストをやっても、IAだけで走るからラインのでき方は読めます。でもレースになるとIB、レディスも走るからすごく荒れたし、思い通りのラインをトレースできなかった。ヒート2に向けて改善しようと試みたけれど、1周つなげるのは困難でした。
 タイヤは終始フロントがミディアム、リアはソフトを選び、サンド用は使いませんでした。僕はあまり砂が深くなったバンクなどは通らないし、硬く締まったところを探して走るからです。タイヤ選びには正解が何通りもあります。サンドだからサンド用で行くのはもちろん正しいし、山砂の下の岩盤を意識してハード寄りにするのも考え方の一つです。
 例年は残暑が厳しい名阪ですが、今回は暑くはなかったですね。むしろ涼しかったくらい。だからフィジカル的には楽だったんですが、セッティングがずれてるせいか常に気を遣って走っていたので、メンタル的に辛かったですね。身体じゃなくて、頭が疲れてすり減った感じです。
 次回は得意なオフビレ(第8戦川越)なので、とにかく勝ちたい。チャンピオン争い的には離されてしまいましたが、ベストを尽くしたいと思っています。

  • #331 新井 宏彰
  • #331 新井 宏彰

リザルト

IA1 Race1

Pos. No. Rider Machine
1 982 成田 亮 Honda CRF450RW
2 1 小島庸平 Suzuki RM-Z450WS
3 8 田中教世 Kawasaki KX450F-SR
4 331 新井宏彰 Kawasaki KX450F-SR
5 7 安原 志 Yamaha YZ450F
6 9 星野 裕 Kawasaki KX450F
7 14 池谷優太 Suzuki RM-Z450
8 2 熱田孝高 Suzuki RM-Z450WS
9 100 北居良樹 KTM 450SX-F
10 42 稲垣達樹 Suzuki RM-Z450
11 41 馬場大貴 Honda CRF450R
12 4 小方 誠 Kawasaki KX450F-SR
13 12 伊藤正憲 Yamaha YZ450F
14 15 鈴木正明 Suzuki RM-Z450
15 13 深谷広一 Suzuki RM-Z450
16 18 白石翔也 Yamaha YZ450F
17 60 垣内伊吹 Honda CRF450R
18 01 長門健一 Honda CRF450R
19 16 中村泰介 Yamaha YZ450F

IA1 Race2

Pos. No. Rider Machine
1 982 成田 亮 Honda CRF450RW
2 8 田中教世 Kawasaki KX450F-SR
3 1 小島庸平 Suzuki RM-Z450WS
4 2 熱田孝高 Suzuki RM-Z450WS
5 9 星野 裕 Kawasaki KX450F
6 331 新井宏彰 Kawasaki KX450F-SR
7 42 稲垣達樹 Suzuki RM-Z450
8 12 伊藤正憲 Yamaha YZ450F
9 7 安原 志 Yamaha YZ450F
10 4 小方 誠 Kawasaki KX450F-SR
11 100 北居良樹 KTM 450SX-F
12 14 池谷優太 Suzuki RM-Z450
13 41 馬場大貴 Honda CRF450R
14 15 鈴木正明 Suzuki RM-Z450
15 60 垣内伊吹 Honda CRF450R
16 18 白石翔也 Yamaha YZ450F
17 16 中村泰介 Yamaha YZ450F

IA2 Race1

Pos. No. Rider Machine
1 31 岡野 聖 Yamaha YZ250F
2 29 竹中純矢 Suzuki RM-Z250WS
3 28 能塚智寛 Honda CRF250RW
4 113 田中雅己 Honda CRF250R
5 38 池本凌汰 Suzuki RM-Z250
6 912 小川孝平 Honda CRF250R
7 43 北原岳哲 Kawasaki KX250F
8 39 道脇右京 Honda CRF250R
9 54 渡辺涼太 Kawasaki KX250F
10 37 馬場亮太 Yamaha YZ250F
11 47 内田篤基 Suzuki RM-Z250
12 36 横澤拓夢 Honda CRF250R
13 46 小林秀真 Kawasaki KX250F
14 67 高原秋斗 Suzuki RM-Z250
15 04 鳥谷部晃太 Yamaha YZ250F
16 52 植田翔太 Kawasaki KX250F
17 50 辻 拓人 Honda CRF250R
18 70 神島央佐 Suzuki RM-Z250
19 45 迫田勇馬 Kawasaki KX250F
20 58 高輪喜樹 Honda CRF250R

IA2 Race2

Pos. No. Rider Machine
1 31 岡野 聖 Yamaha YZ250F
2 32 渡辺祐介 Yamaha YZ250F
3 28 能塚智寛 Honda CRF250RW
4 113 田中雅己 Honda CRF250R
5 29 竹中純矢 Suzuki RM-Z250WS
6 36 横澤拓夢 Honda CRF250R
7 912 小川孝平 Honda CRF250R
8 122 古賀太基 Honda CRF250R
9 37 馬場亮太 Yamaha YZ250F
10 52 植田翔太 Kawasaki KX250F
11 43 北原岳哲 Kawasaki KX250F
12 38 池本凌汰 Suzuki RM-Z250
13 47 内田篤基 Suzuki RM-Z250
14 05 森 優介 Honda CRF250R
15 46 小林秀真 Kawasaki KX250F
16 39 道脇右京 Honda CRF250R
17 67 高原秋斗 Suzuki RM-Z250
18 54 渡辺涼太 Kawasaki KX250F
19 02 鈴村英喜 Honda CRF250R
20 58 高輪喜樹 Honda CRF250R

2016年 全日本モトクロス選手権 ポイントランキング

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