2014 All Japan Motocross Championship

  • ■ 2014年 全日本モトクロス選手権 第4戦 SUGO大会
  • ■ IA1
  • ■ 開催日:2014年6月8日(日)
  • ■ 会場名:スポーツランドSUGO

井上眞一がキャリア初の総合優勝(IA2/2位/2位)
IA1では新井宏彰と三原拓也がマディコンディションに苦戦

#39 井上 眞一

レポート

井上眞一の第4戦(IA2/2位/2位)

 総合優勝は初めて…だと思います。10年前に中村友則(カワサキ)がチャンピオンを決めた時、僕は確か1位/5位で総合優勝にあと1点か2点というところでした。昔も今もそうなんですが、僕は2ヒート揃えるのが下手で、せっかくヒート1でアタマを取っても、ヒート2の方が全然だめだったりするんです。去年もイチジュウ(1位/10位)でしたし、以前にもイチジュウがありました。極端すぎますよね。概してヒート1の方が得意なんですけど、どうしてでしょうね。特に疲れるわけでもないんですが、ヒート1の成績がいいとそれだけで安心して気が緩むのかもしれませんね。だからヒート1でアタマ取るよりも、今回のようにひとまず2位という入り方をした方がいいのかな。
 みんなから「雨が降るとうれしそう」って言われましたが、確かに昔から好きです。マディになると周りのライダーのスピードが落ちる一方で、自分としては強みを発揮しやすい。特に秘策はないんですが、スムーズに走ることでミスを減らし、ミスをなくすことで結果が出せるように心掛けています。天気予報を見て土日は雨が降り続くと確信し、コースコンディションが悪化するのを楽しみにしていました。
 ヒート1はスタートが上手く決まって、ホールショットを取りました。菅生では昔から大外のグリッドから出るのが得意なんですが、今回もほぼ狙い通りバッチリでした。昨日の予選でも上手く飛び出したんですが、突っ込みすぎて1コーナーの大外まで行ってしまったので、今日のヒート1では慎重に早めのハードブレーキングを心掛けました。一番アウトのグリッドから出ても徐々に寄せて、イン側から出たライダーと1コーナーで並ぶというか、かぶせて前に出る感じがベストなんです。1コーナーから2コーナーへのラインも上手く取れるので、アウト側のグリッドが気に入っています。
 リーダーは序盤が富田選手、後半から勝谷選手、そして最終ラップに勝谷選手が転倒して、安原選手が初優勝というレースでした。僕も何度か転倒しましたが、すぐに再スタートできたし、ダメージは全然ありませんでした。自分の順位はサインボードで確認していましたが結構変動が激しかったので、最終的に何位でフィニッシュするのか全くわかりませんでした。最終ラップではP3だったんですが、チェッカーを受けたら2位でした。安原選手が前にいるのは見えていたんですが、ぐっと接近したと思ったら自分がミスしたりという一進一退で、抜くことはできませんでした。ラストでは十数秒離れていたので、無理せず転ばないように走りました。
 途中でゴーグルが終わったので、ピットインして交換しました。ロールオフを装備して出たんですが、全体的に重たい泥をかぶってしまったので、ヒモが引っ張れない状態でした。ピットインする間にポジションは落としましたが、ゴーグルなしで走るよりは装着していた方が得策なので、いつもスペアゴーグルを用意しています。3年前の熊本でマディだった時に、トップを走っていたのに飛んできた石が目に当たったことがあったので、ゴーグルはなるべく外さないようにしています。終盤だったらゴーグルを捨てて、そのまま走りきるかもしれませんが、前半だったら迷わずピットインします。
 ヒート2では富田選手がアウト側に移動してきて、グリッド隣同士になったんですが、彼の方が飛び出しが良くて自分は1コーナー2番手でした。その後は一気にぶっちぎられましたね。ヒート2では2周目にピットインしてゴーグルを交換しました。その後は自分もあまりペースアップできなかったんですが、みんながミスして自滅する中、スムーズな走りを心掛けていたら5番手をキープできました。そして最終ラップのサインボードでP2と知ったんですが、きっとどこかで止まった誰かを抜いたんだろうなと思いました。
 タイヤは選びは、土日ずっとソフト用でした。エンジンセッティングはスタートから出る仕様に変更はなく、サスだけはマディに対応して、セオリー通りに減衰力を強めました。昨日の予選後、そして今朝の練習後に再度アジャストしました。コンプレッションを強くしてマシンに付着する泥の重みや、深いマディに埋まらないようにするためです。プリロードは変更していません。
 マディに強い秘密は? とよく聞かれるのですが、転倒したり止まったりしないようにスムーズに走れることでしょうか。そして一番大事なのは、泥を嫌だと思わずに走れることかな。昔からマディが得意ですが、逆に自分はドライだと遅いので、そっちを克服しないといけないと思っています。
 自分としては2位/2位でも総合優勝を物にできたこと、そして2ヒート揃えられたことがうれしくてたまりません。不運な転倒などで勝谷選手の連勝が途切れましたが、ポイントリーダーの座はキープしています。安原選手や富田選手といった若手のヒート優勝もあり、今後の展開が面白くなってきました。もちろん僕だってもっと上を目指します。今度はピンピン(1位/1位)ですね。

  • #39 井上 眞一
  • #39 井上 眞一

新井宏彰の第4戦(IA1/DNF/7位)

 両ヒート完走したんですが、ヒート1ではトップの小方選手に対して75%に満たない周回数だったため、順位が付きませんでした。チェッカー順は18番目だったようです。ひどいマディコンディションだったので、3コーナー先のアップダウンがショートカットされたり、25分+1周に短縮されたりしましたが、スタックしている時間がとても長く感じたレースでした。
 ヒート1はスタート10番手あたりから徐々に上がって、序盤は6番手を走っていたんですが、周回遅れのスタックでラインをふさがれて自分もはまってしまいました。KYBジャンプの後の右コーナー立ち上がり、リズムセクションの入口です。2台が止まっていたので、右にラインを変えてみたら深みにリアが埋まってズボっと…。4周走ってスタックして、15分ぐらいかかってようやく脱出したらチェッカーでした。
 昨日の予選のコンディションは、雨に降られながらも悪くなかったんですが、今日は全然別物でした。マディというよりも泥沼でしたね。沼の中がどうなっているかは行ってみないとわからない。ただしイン側の泥沼は、深いだろうなと読んでいました。アウト側には生コンクリートみたいな泥を寄せたのがあるし、中央のラインはみんなが通っていたから比較的安全だけど、ワダチが長いからどこかで誰かが止まると前をふさがれてしまう。意外とアウト側の深みがいい場合もあったし、その辺を瞬時に判断しないといけなかった。あれはもう、賭けでしたね。
 ヒート2では、成田選手、小島選手、小方選手、熱田選手に先行されましたが、3位に上がってからは順調に走れたので、これは表彰台行けたなと思っていたんです。ところがラスト2周のヤマケンジャンプ手前で、真ん中のラインにスタックしているライダーがいて、右端のラインをトライしてみたら滑って飛び出しの斜面で転倒。そこからなかなか起こせなくて、やっと再スタートしてゴールしたら7位でした。コースコンディションはどんどん悪化したんですが、リズムセクションの前にはブルが入って深い泥をどかしてくれたので、むしろヒート2の方が走りやすかったですね。でもヤマケンやヨーロピアンセクションの方は、やっぱりスタックが多発する難所でした。
 ケガも治って体調は100%だったし、広島で優勝した流れをそのまま持ち込みたかったんですけどね。シンタン(井上)に教わってマディの走りを習得したので、相当自信があったんです。新しいコースレイアウトはくねくねしているので、かなり自分向きだったかもしれないけれど、ショートカットされたら普通の菅生になってしまいました。表彰台圏内を走っていたので、ちょっともったいなかったですね。自分が不調だったわけではないので、きっちりとリセットしてみせます。

  • #331 新井 宏彰
  • #331 新井 宏彰

三原拓也の第4戦(IA1/DNF/DNF)

 新井君と同じで、2ヒートともスタックして周回数が足らなかったので、ノーポイントとなってしまいました。ヒート1はまずまずのスタートだったんですが、1コーナーの加速でエンストして最後尾からのレースになってしまいました。それでも1周目から転倒しているライダーがいたので、ポジションを挽回して10番手ぐらいを走っていました。でも中盤に転倒者を避けようとしたら自分が深い泥にはまってしまって、15分ぐらい止まっていました。やっと抜け出したらゴールで…。15位でしたが、順位は付かないと言われました。
 途中でピットインしながら、ゴーグルとグローブを交換しました。僕はFOXのゴーグルなので、ティアオフを21枚セットして出ましたが、泥水をかぶると見にくくなるので、早めにピットインしました。やっぱりゴーグルを外すと負けですよ。ゴーグルとグローブのスペアは、いつも自分で用意してメカニックの白藤さんに渡しています。晴れでも予備を用意します。赤旗~再スタートという可能性もあるし、何があるかわからないので準備だけはしっかりとしておきたい。万全を期すには、ゴーグルとグローブのスペアが2セットずつあってもいいくらいですね。
 ヒート2はスタート10番あたりでしたが、ヨーロピアンセクションで転倒しているライダーがいて、避けたところがすごく深い泥で動けなくなりました。そこからは何回コケたか覚えていないくらい転倒を繰り返しました。こういうコンディションになると、もう順位だとかポイントだとかを意識する余裕はなく、ただただミスをしないで走り続けることばかり考えていました。とりあえず前にいるライダーは抜こうと頑張るのですが、焦ってスタックしてはいけない。それでもまたコケたんですけど…。
 去年の最終戦の方がまだ走りやすかったと思います。こんなにスタックしていなかったし…。みんなは泥沼とか池とか言ってますが、僕にとってはもう「湖」でしたね。広いし深さが全然わからないんですよ。コースの下見だったら、昨日も今日もちゃんとしていたんですが、下見の時にはこんな湖はなかったぞって思いました。でも迷っている場合じゃないし、とにかくその湖に入ってみたら思ったよりも深くて、見えない穴にはまってコケました。記録的な雨量のせいなのか、僕のモトクロス人生の中で最も苛酷なコンディションでした。

  • #822 三原 拓也
  • #822 三原 拓也

リザルト

IA1 Race1

Pos. No. Rider Machine
1 2 小方 誠 Honda CRF450R
2 1 成田 亮 Honda CRF450
3 5 熱田孝高 Suzuki RM-Z450WS
4 44 小島庸平 Suzuki RM-Z450WS
5 10 深谷広一 Honda CRF450R
6 51 伊藤正憲 Yamaha YZ450F
7 3 平田 優 Yamaha YZ450FM
8 18 鈴木正明 Suzuki RM-Z450
9 24 桒垣竜斗 KTM 450SX-F
10 12 北居良樹 KTM 350SX-F
11 7 星野 裕 KTM 450SX-F

IA1 Race2

Pos. No. Rider Machine
1 1 成田 亮 Honda CRF450
2 44 小島庸平 Suzuki RM-Z450WS
3 5 熱田孝高 Suzuki RM-Z450WS
4 3 平田 優 Yamaha YZ450FM
5 2 小方 誠 Honda CRF450R
6 7 星野 裕 KTM 450SX-F
7 331 新井宏彰 Kawasaki KX450F-SR
8 12 北居良樹 KTM 350SX-F
9 10 深谷広一 Honda CRF450R
10 318 沼田誠司 Kawasaki KX450F
11 18 鈴木正明 Suzuki RM-Z450

IA2 Race1

Pos. No. Rider Machine
1 34 安原 志 Yamaha YZ250F
2 39 井上眞一 Kawasaki KX250F
3 888 勝谷武史 Kawasaki KX250F
4 43 能塚智寛 Kawasaki KX250F
5 01 大塚豪太 Honda CRF250R
6 32 竹中純矢 Suzuki RM-Z250WS
7 911 斉藤 嵩 Honda CRF250R
8 05 佐々木 孝多 Honda CRF250R
9 58 石浦 諒 Suzuki RM-Z250
10 50 道脇右京 Honda CRF250R
11 63 北原岳哲 Kawasaki KX250F
12 45 上田康平 Suzuki RMZ250
13 62 垣内伊吹 Honda CRF250R
14 40 馬場大貴 Honda CRF250R
15 46 迫田勇馬 Kawasaki KX250F
16 010 サンタナ ルカス ケンジ Honda CRF250R
17 19 鎌倉大樹 Yamaha YZ250F
18 113 田中雅己 Honda CRF250R
19 1 富田俊樹 Honda CRF250
20 56 勝山 聖 Suzuki RM-Z250

IA2 Race2

Pos. No. Rider Machine
1 1 富田俊樹 Honda CRF250
2 39 井上眞一 Kawasaki KX250F
3 01 大塚豪太 Honda CRF250R
4 32 竹中純矢 Suzuki RM-Z250WS
5 34 安原 志 Yamaha YZ250F
6 46 迫田勇馬 Kawasaki KX250F
7 888 勝谷武史 Kawasaki KX250F
8 45 上田康平 Suzuki RMZ250
9 63 北原岳哲 Kawasaki KX250F
10 42 岡野 聖 Suzuki RM-Z250
11 010 サンタナ ルカス ケンジ Honda CRF250R
12 911 斉藤 嵩 Honda CRF250R
13 08 横澤拓夢 Honda CRF250R
14 19 鎌倉大樹 Yamaha YZ250F
15 38 渡辺祐介 Yamaha YZ250FM
16 41 近藤祐介 Honda CRF250
17 50 道脇右京 Honda CRF250R
18 04 池本凌汰 Suzuki RM-Z250
19 43 能塚智寛 Kawasaki KX250F

2014年 全日本モトクロス選手権 ポイントランキング

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