1968年 デイトナにて
その日パドックは、いつになくざわめいていた。
カワサキが持ち込んだレースマシン、A1Rの車体色は、
常識はずれの“ライムグリーン”。
迷信やジンクスを重んじる当時のレース界において、
グリーンは“不運”を象徴する、誰もが避ける色であった。
カワサキはあえてその色を選ぶことで、
自らが挑戦者であることを世に示した。
カワサキの歴史は、挑戦の歴史である。
タンデムツインエンジン、モノコックフレーム、ユニトラックサスペンション・・・。
誰も成し遂げたことのない新たな技術を武器に、勝負に挑む。
常識に安住せず、失敗を恐れず、自ら考え切り開いた道を突き進む。
これこそがカワサキの使命。
そして、いつまでも変わらない価値。
誇り高き挑戦者の証し、ライムグリーンを身に纏い、
カワサキレーサーたちは今日も挑み続ける。

